”いろんなもの”が”いろんな場所”でネットワークに接続できる現代だからこそ、セキュリティには気をつけたいものです。だけど、何をどうすればいいのかわからないという人のほうが多いでしょう。
ウイルス対策ソフトを導入しておけば、ある程度安心感を得られることは確かですが、それで十分かと問われると、必ずしもバッチリとは言い切れません。より安全にネットを利用するために、VPNの導入を検討してみるのはどうでしょう。
今回はVPNサービス「NordVPN」を導入することでどのようなメリットを得ることができるのか、体験してみることにしました。
VPNは通信時のプライバシーの強化やアクセス制限を回避できる
VPNについて簡単に説明すると、通信時のプライバシーを強化できる装備だと思ってもらえると良いでしょう。
例えば自宅の回線を利用してクレジットカードでネットショッピングを行うのと、街中のフリーWi-Fiに接続した状態でクレジットカードを使ってネットショッピングを行う場合で比較すると、後者の場合ちょっと不安度が高くないですか?
フリーWi-Fiは手軽に接続できて便利です。しかし、もし悪意を持った第三者がいた場合に通信の安全面に不安が募ります。こういったとき、VPNを経由して接続できると、ネットワークトラフィックを暗号化してくれるため、悪意のユーザーによるデータ傍受を防ぐ盾になってくれます。
また、特定の国からのアクセスを制限している、または特定の国へのアクセスが制限されているといった場合にVPNを間に挟むことで通信を可能にすることができます。
例えば日本から国外のサイトにアクセスする際、日本からのアクセスが禁止されている場合でも国外のVPNサーバーを経由することでアクセスすることを可能にしたり、逆に海外で国外のサイトへのアクセスが制限されている場合でも、日本のVPNサーバーに接続することで日本のサイトへのアクセスを可能にできます。
VPNに対するイメージ
VPNはより安全な状態で自由にインターネット接続を行えるサービスであるということは理解できたかと思います。しかし、多くの人はVPNサービスを利用してプライバシーを強化しようとまでにはいかないんですよね。それはなぜなのか。
僕もちょっと考えてみることにしました。なぜなんだろう。ひとまず、VPNを利用するというところまでたどり着いたところで、そこからさらに超えなきゃならない壁が2つほどあるんです。それが以下の2点だと僕は思ったわけです。
- 設定や使い方は簡単か
- 無料か有料か
おそらくはこんな感じ。で、そもそもVPN設定って、ネットワーク関係の設定になるから、単純に難しそうなイメージしかないんですよ。普段からPCの設定項目を隅々までチェックしたり、色々と変更してみたりという人なら別ですが、普段PCやスマホではネット閲覧程度しか使用していないといったユーザー層にとってよくわからないキーワードはもはやそれ自体が脅威にすら感じてしまい、難しい!わからん!やーめよ!となってしまうわけです。
設定や使い方といったポイントがクリアできた先に待つ問題は、無料か有料かという点です。無料で使えるのであれば試しに使ってみようかなとなるわけですが、てきとうに見つけた無料のVPNって接続が異様なまでに遅かったりするんですよね。
で、無料VPNの遅すぎて使えなかったという経験がすべてのVPNサービスに対してVPNは遅くてダメだという評価へと繋がってしまっている。うん、たぶん。そういう人も少なくないはずです。
気持ちはわからんでもない…
僕も取引先との仕事の関係で2つほどVPNを使うことがあるんですが、いずれも設定が面倒だったなー、できればもうやりたくないなーって思っちゃいますもん(本件にはなんの関係もありません)。
NordVPNとは?
さて、VPNについてなんとなくイメージがつかめたところで、VPNサービスを提供している「NordVPN」について見ていきます。
WikiによるとNordVPNは、2019年時点で世界62カ国、5200台以上のサーバーを運用しているということですから、世界がパンデミックに憂いていた約3年間、もっと成長を遂げている気がしますね。
さらにNordVPNの公式サイトによるとインターネットを可能な限り自由に保つことを使命として掲げられています。
NordVPNのポイント
さて、ここからNordVPNのポイントについて紹介していきますが、個人的にポイントだと思った点が4つあります。
- アプリで簡単に設定できる
- マルウェアなどのサイバー脅威をブロック
- 複数のデバイスを保護
- 通信速度の低下は”ほぼ”ナシ
- メッシュネットワークの構築
- 充実の公式ブログ
①NordVPNはアプリで簡単セットアップ完了
NordVPNは有料の月額課金タイプのVPNサービスです。初月無料といった形ではないため始めるにはハードルが高そうな気もしてしまいますが、30日間返金保証となっているため、合わなければ返金を受けるという形で30日間試してみると良いでしょう。
で、アカウントを作成、プランを選んでVPN接続を行っていくわけなんですが、まずVPN接続するまでのハードルは低めです。なんてったってアプリをインストールして起動させれば良いだけなんですから。
NordVPNアカウントでログインし、必要事項に同意するとすぐにVPNに接続できる状態になります。VPN接続するにはクイック接続をクリックするだけでOKというお手軽さ。
ここでクイック接続すると、日本のVPNサーバーに接続されるわけですが、海外のVPNサーバーに接続したい場合は、マップ上の青いアイコンを頼りに探してクリックするか、左カラムにある国リスト等から国を選んで接続するサーバーを選ぶという方法もあります。いずれの使い方でも迷うことはまずないでしょう。
NordVPN公式では世界60か国に5708台の高速サーバーが用意されており、用途別におすすめの接続先も教えてくれます。
②マルウェアなどのサイバー脅威をブロックしてくれる
NordVPNにはウイルス対策ソフト的な一面もあります。
広告ブロックやトラッキングの阻止といったことを行ってくれるほか、ファイルダウンロード時にマルウェア感染しているデータではないか等のチェックしてくれます。
しかもこれ、VPNに接続している間ではなく、VPN非接続時であっても、機能をオンにしておくだけでずっと守ってくれるんです。ありがたいですねぇ。
③1度に6台のデバイスまで保護してくれる
NordVPNは1アカウントで6台のデバイスまで保護してくれます。WindowsPCはもちろん、Mac、Linux、Chromebook、Androidスマホ、iPhoneなど、対応デバイスは多岐にわたります。
スマホでもアプリをインストールして、アカウントを入力するだけですぐ使えます。パソコンよりも簡単かも。
④国内サーバーにおける通信速度の低下は”ほぼ”ナシ
VPN接続時の通信速度の低下は、例えば日本国内のVPNサーバーに接続して利用する場合だと、通信速度の低下はほぼナシといって良いでしょう。
試しにUSEN GATE 02にてインターネット速度測定を行ってみました。左がVPN非接続時で右がVPN接続時の測定値になります。たまたまだとは思いますが、VPN非接続時よりもVPN接続時のほうが速いなんてこともあるようです。なので、日本国内で国内VPNサーバーを利用するぶんには、通信速度低下による影響はほぼないと思って良いのではないでしょうか。
もちろん、海外のVPNサーバーを利用する場合、距離的な問題があるため速度が遅くなることは致し方ないことです。そこはそういうものだと割り切って使うことが重要だと思います。
⑤メッシュネットワークを構築できる
おおすごい!と思ったポイントがメッシュネットワークの構築が簡単にできるという点です。1つのアカウントで、自身が所有するデバイスを最大で10台まで追加できるほか、他のNordVPNユーザーの外部デバイス最大50台の計最大60台までのリンクが可能です。
チーム作業に便利なファイル共有を安全に行う、プライベートなネットワークでゲームを楽しむなど、様々な使い方ができます。
NordVPNアプリをインストールしているデバイスでメッシュネットワークをオンにするだけで簡単に認識、すぐさまファイル共有などの操作ができるようになるのはとても楽ちんですね。
同一LAN環境でなくともnordVPNアプリを介してやりとりを安全にできるってんで、とても便利なんじゃないかと思います。
⑥充実の公式ブログ
VPNってイメージからしてなんとなく難しそうなイメージがつきまといますが、NordVPNにおいてそのイメージは払拭されるでしょう。公式ではブログも設置されており、初心者向けガイドも充実しています。
このブログでは接続方法だけではなく、思わずなるほど!と思ってしまうようなNordVPNを活用したお得な海外旅行の節約ハック情報やネットを安全に使うためのハウツー記事が豊富に掲載されています。合わせて目を通してみるとNordVPNの必要性が高まるかも。
驚きの対応プラットフォーム数
充実した機能にも驚くわけですが、個人的に最も驚きを隠せなかったのが対応プラットフォームの豊富さです。いまどき、Windows&Mac両対応はもちろん、Android&iOS両対応までがデフォルトだと言っても過言ではないこの世の中ですが、NordVPNの対応プラットフォームの数は僕の想像をはるかに超えていました。
Windows/Mac/Linux →わかる
Android/iOS →わかる
Chrome/Firefox/Edge →そういう時代なんかな?
Android TV →ん?え?
その他 →ほかにもあるの?
その他ってなんなんでしょう。おそるおそる見てみるとそこには…
なんということでしょう。FireStick TVやら、Xbox、PlayStation、Nintendo Switch、ラズパイ、Chromebook、ChromeCast、Kindle Fire、Oculus Questと、そこまで用意するかというほど豊富なラインナップが揃っています。
このラインナップを目にしたとき、かなり驚きました。こいつは本気だぜ!と。
びつくりしますた!
もはや死角なんてものは見当たらないんじゃあないでしょうか。
PCでアプリ経由でVPN接続する場合、PC全体の通信がVPNサーバーを介して行われることに対して、例えばChrome用のアプリを使用する場合は、Chromeでネットを見るときだけVPN接続〜なんてことができるわけです。
NordVPNの利用料金
NordVPNの利用は有料です。今回ここで紹介したプランは最も基本的な機能となるスタンダードプランで料金は下記の通りです。
1ヶ月 | 1年 | 2年 | 備考 | |
スタンダード | 1760円 | 620円/月 最初の1年は9300円 | 540円/月 最初の2年は1万4580円 | |
プラス | 1910円 | 770円/月 最初の1年は1万1550円 | 690円/月 最初の2年は1万8630円 | スタンダードの機能に加えて パスワード管理アプリ 情報漏えいスキャナー 機能つき |
コンプリート | 2100円 | 960円/月 最初の1年は1万4400円 | 880円/月 最初の2年は2万3760円 | プラスの機能に加えて 1TBクラウドストレージ 次世代ファイル暗号化 機能つき |
契約年数が長ければ長いほど、お得であることは間違いありません。さらにいずれのプランにおいても30日間返金保証が謳われているため、自分の使い方には合わないと感じた場合は30日以内に連絡することで全額返金してもらえます。これなら安心して試すことができますね。
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